中町地区の中心にある「佐藤昆布店」は大正十三年の創業(増田町にお店を構えたのは、昭和二十三年だそうです)から、素材にこだわった昆布を作り続けているお店です。
海から遠く離れた増田町で昆布?と不思議に思うかもしれませんが、江戸の昔に始まった「北前船」の寄港地として秋田で降ろされた昆布を、内陸部の人々が好んで食するようになったのが始まりだと言われております。
冬場に不足しがちな栄養素を補い、保存も効く昆布。中でも北海道産の「がごめ昆布」は、その風味と粘りから最高級品と言われております。さらに増田の地で長らく培われてきた職人の手で、食感を良くするために薄く削られた昆布はまさに絶品です。
お店に足を踏み入れて驚くのが、店舗の三分の一ほどを埋め尽くすように飾られた、大量のペコちゃん人形。新旧様々な年代のペコちゃんが並びます。
こちらは先代が五十年ほどかけて集めたコレクションだそうです。お客さんや骨董好きの弟さんの協力もあり、ここまでの数が集まったとか…圧巻です。